卵子「若返り」どんな研究?

ミトコンドリア入れ、妊娠しやすく

 なるほドリ 日本産科婦人科学会(にほんさんかふじんかがっかい)が卵子の「若返り」の研究を認めたそうだね。どんな研究なの?

 

 記者 不妊(ふにん)に悩む女性の卵巣(らんそう)から卵子のもととなる細胞を取り出し、その中に含まれる「ミトコンドリア」という小さな器官を本人の卵子に精子とともに入れて、妊娠しやすくしようという治療です=図A。効果や安全性を確かめる臨床研究(りんしょうけんきゅう)として実施します。

 Q どうして若返るの?

 A 本当に若返っているかは分かっていません。しかし、女性の年齢が進むと卵子も「老化する」とされ、数が減ったり質が低下したりして、流産(りゅうざん)や染色体(せんしょくたい)の異常を起こしやすくなります。この治療法を開発した米国企業は「卵子の健康が改善し体外受精(たいがいじゅせい)がしやすくなる」と説明します。海外では既に生まれた赤ちゃんもいるそうです。

 Q 他に若返りを目指す方法はある?

 A これまで世界で進められてきた若返りの研究は、高齢女性の卵子から核や染色体を取り出し、それを核を抜き取った若い女性の卵子に入れる方法です=図B。ミトコンドリアの異常による難病が母から子へ遺伝することの予防もできるため、英国では法律で認められています。日本でも、不妊治療の目的で実施を目指す動きがあります。

 Q 不妊に悩む女性は、研究が進むことを期待しているだろうね。

 A 日本で臨床研究が始まる方法は、「本当に妊娠率が上がるか」という研究はこれからですし、子どもへの影響も未確認です。もう一方も、生まれた子は(1)核にある母親のDNA(2)提供された卵子の中に残る提供者のDNA(3)父親のDNA−−と「3人の親」の遺伝子を引き継ぎます。倫理面(りんりめん)も含め、いずれも慎重な検討が求められます。(科学環境部)スクリーンショット 2016-01-24 9.44.42

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