(2)代理出産プログラム:費用や流れ・海外での進め方
代理出産とは?
代理出産は、子どもを望む女性がなんらかの理由で自らの子宮を使って妊娠・出産できない場合、ご主人と奥様(又は卵子ドナー)との受精卵を第三者の女性である代理母の子宮に移植し、出産を依頼することでお子様を授かることができる治療方法です。
図 代理出産プログラムイメージ
日本では法律に基づく規制はありませんが、社団法人 日本産科婦人科学会の会告(平成15年)により、「生殖補助医療への関与、また代理出産への斡旋を行ってはならない」という見解を受けて行う事ができません。
代理母が妊娠から出産まで行いますが、赤ちゃんはご夫婦の遺伝子を 100%受け継ぐ事となります。
しかしながら、現在、日本の民法では「出産した女性」が戸籍上の母親と認定されるため、赤ちゃんは養子縁組または特別養子縁組の手続きが必要となる場合があります。
こうした法律上の問題についても、私たちがサポートさせていただきますので、安心して海外の代理出産プログラムに臨んでいただけます。
代理出産の適応症
代理出産を行う事ができる、主な適応症は次の通りです。
- 子宮の全摘出
- 子宮奇形
- 子宮欠損
- ロキタンスキー症候群
- 重度の子宮筋腫・子宮腺筋症
- 体外受精を行い、移植を行った結果、ほとんどが陰性の結果
- 健康上の理由から自己妊娠および出産が不可能
- 上記ほか、医師が認める適応症
私たちが推奨する旧ソ連構成国における代理出産は、原則として婚姻関係にあり、尚且つ、上記の適応症に一つでも該当するお客様のみに当該プログラムをご案内しております。
代理出産プログラムの流れ
海外で行う代理出産プログラムの流れは、Step1〜11の通りです。
本プログラムは、エージェント、医療従事者(生殖医療医師、スタッフ・産婦人科等)、代理母、輸送会社、役所など、関係者が非常に多く複雑なプロセスを経て進めていく事になります。
私たちモンドメディカルは、1つ1つのプロセスを滞りなく確実に対応し、お客様が安心してプログラムを遂行できるよう誠心誠意サポート致します。
Step1:お客様とのカウンセリング
- 弊社の東京オフィス等で代理出産プログラムの資料をもとにカウンセリングを行い、適応症の確認、代理母へ移植する受精卵の有無、プログラム費用及び流れについて説明いたします。(カウンセリングは無料です)。
- カウンセリングについては、お客様の居住地等に応じてオンラインまたは出張カウンセリング でも対応しております。
Step2:弊社との契約手続き
- 弊社の提携先の医療機関において、お客様の戸籍謄本、診療情報提供書、パスポートを用いて代理出産の適応症を確認します。
- その後、お客様とモンドメディカルにて代理出産プログラムの契約手続きを行います。
Step3:海外医療機関への渡航準備
- はじめに渡航スケジュールを調整して海外医療機関への訪問日程を確定いたします。
- 航空チケット及びホテルはお客様の方で予約して頂きます。
- 事前に海外医療機関との契約書及び委任状等の内容を確認して頂きます。
Step4:海外医療機関との契約手続き
- 現地コーディネーターと一緒に海外医療機関において契約手続きを行なっていただきます。
- 現地の言語から日本語へ通訳致しますので、安心して手続きを行なっていただきます。
Step5:凍結受精卵の国際輸送
- 協力会社 クライオセンド社の専任の輸送スタッフが、安全性の高いハンドキャリー輸送によって国内医療機関から海外医療機関へ凍結受精卵を輸送します。
Step6:代理母の選定及び決定
- 代理母候補者のプロフィールの提示は、お客様の凍結受精卵が海外医療機関へ到着してから約1〜3ヶ月後となり、代理母の写真、年齢、血液型、過去の出産歴等を元に代理母を決定していただきます。
Step7:代理母の移植準備・胚移植
- 代理母の月経が開始してから移植の準備が始まります。
- 主治医が数回、診察を行い、子宮内膜の厚みやホルモン値に問題がなければ、移植が行われます。
- なお、代理母へ移植する凍結胚はお客様に決定していただきます。
Step8:代理母の妊娠確認
- 移植から約2週間後、血液検査を行い、妊娠の有無を確認いたします。
- 妊娠確認後、定期的に診察が行われ、胎児の発育状況は診断書及びエコー画像を元に報告いたします。
Step9:代理母の出産
- 代理母は医療設備の整った病院で出産します。
- 赤ちゃんが誕生したのち、出生日時、身長、体重、数枚の写真画像と合わせてお客様へ報告します。
- 精密検査の結果に問題がなければ、生後4日目頃に退院となります。
Step10:各種手続き
- 赤ちゃんの戸籍やパスポートの取得手続き等、日本の市区町村や在外公館(大使館)へ様々な書類提出がございますが、弊社の方でサポートいたしますので、ご安心ください。
Step11:お子様と一緒にご帰国
- お子様と一緒に日本へ帰国していただきます。
- ご帰国されたのち、特別養子縁組の手続きもサポートしております。
※上記プログラムの詳細に関しては、ご面談時に資料をもとに説明致します。
代理出産プログラムの費用
代理出産費用について
プログラム費用には、エージェント費用(進行管理、通訳・翻訳作業、医療機関及び関係機関への送迎等)、凍結胚のハンドキャリー輸送費用、代理母のマッチング、融解胚移植、診察、検査、薬剤、分娩費用、出生証明書の取得等、お子様と一緒に日本へ帰国するまでの諸々の費用が含まれております。
プログラムの費用:約1,000万円〜 (2023年10月 現在の費用)
※複数回に分けてプログラム費用をお支払いして頂きます。支払い時の為替レートによって費用が変動いたします。
代理出産プログラムに含まれない費用
お客様の渡航費及び滞在費、日本国内での診察及び検査、体外受精費用等に関しては含まれていませんので、ご自身でお手配いただくようお願いいたします。詳細は、ご面談時にご説明いたします。
代理出産プログラム費用のお支払い方法
代理出産プログラムは、少なくても1年半以上の期間がかかります。
契約時に全額で費用をお支払いするのではなく、数回に分けてプログラム費用をお支払いして頂く事になります。
一例として、ロシアのNova Clinicの場合、
- 契約時
- 胎児の心臓鼓動検知後
- 代理母の妊娠第 18 週目
の3回に分けてお支払いただきます。
初期費用に関しては、11万円を着手金として頂き、プログラムの進行に応じて、お支払いが発生します。
なお、プログラムの途中で解約された場合は、一部の費用を返金することも可能です。
ご注意
- 診療報酬や薬剤価格が改定された場合、料金が追加・変更されることがあります。
- 為替レートによって費用が変動いたします。
代理母について
代理母の適性条件を紹介いたします。
一例としてロシアでは、主に次の条件を満たした女性が代理母の候補者としてお客様へご紹介される事になります。
- ロシア国籍を有し、年齢が20から35歳までの女性
- Rh因子がプラス
- 自然分娩で出産した健康な自分自身の子供が少なくとも一人いる。
- 心身ともに健康で、親切で、協力することに意欲的である。
- ロシア連邦法に定められた検査項目(梅毒、HIV、B型・C型肝炎、感染症の検診スクリーニング:クラジミア・トラコマチス、単純ヘルペス、サイトメガロウイスル、風疹抗体、一般的な産婦人科検査等)に合格した女性
- 精神科医による検査及び診断
バックアップクリニックについて
モンドメディカルでは、海外で代理出産をお考えのお客様へバックアップクリニックをご紹介しております。
具体的には受精卵を準備するためのクリニックや既往歴レポート、診断及び診断書の作成、血液・尿検査等を対応して頂く医療機関です。
代理出産を目的として、上記の対応を依頼するとお断りされてしまうケースもあり、お客様ご自身で一から探す場合、大きな労力となりますので、私たちは準備の段階からお客様をサポートする体制を整えております。
海外での代理出産について
代理出産に関する状況は、国によって異なります。海外の代理出産についての考え方や事例、法律等についてご紹介します。
ロシアでの代理出産
2022年にロシア連邦法の改正に伴い、ロシア国民以外の外国人カップルは代理出産を行うことができない状況になりましたが、妻:ロシア人、夫:日本人のお客様に限定して、引き続き、ロシアでの代理出産プログラムをご案内しております。詳細については、お問い合わせください。
各国の医療事情について
近年、治療費が高額なアメリカや商業的な卵子提供、代理出産が規制されているアジアから、旧ソ連構成国へ代理出産を求めて世界各国から患者様が集まっています。
モンドメディカルではNova Clinic(ロシア)と提携を継続しておりますが、昨今の世界情勢を鑑みて旧ソ連構成国において提携先を拡大しております。現在、代理出産を検討されていらっしゃるお客様や旧ソ連構成国を候補としてお考えのお客様は是非一度、お問合せください。
私たちのリサーチ情報を元に代理出産を安全に行うことができる国をご案内いたします。
提携クリニック医師の見解:アメリカでの代理出産
アメリカでは、女性の子宮が妊娠に持ち応えられない場合があります。
このような状況では、子宮を提供してくれる第三者の女性にお願いする事になり、代理妊娠と呼ばれており、アメリカでは、代理妊娠は日常的に行われています。
代理妊娠の重要なポイントの1つとして、もちろん卵子と子宮は別々の人であるという事は言うまでもありません。