卵子提供の成功率はどのくらい?妊娠率を高めるポイントやよくある疑問を紹介

卵子提供は、加齢や卵巣機能の低下などにより、ご自身の卵子での妊娠が難しい場合に選択される不妊治療の一つです。
近年、海外のクリニックで治療を受ける日本人が増えています。
しかし、「成功率はどのくらい?」「費用はいくらかかる?」など、疑問や不安を抱く方も少なくありません
この記事では、卵子提供における一般的な成功率の目安を解説するとともに、妊娠率を高めるために知っておきたいポイントや、治療を検討する際に多く寄せられる疑問について分かりやすく紹介します。
卵子提供とは?

卵子提供とは、第三者であるドナー(提供者)から提供された卵子を用いて体外受精を行い、妊娠を目指す生殖補助医療の一つです。主に、加齢による卵子の質や数の低下、早発閉経、卵巣機能不全、遺伝性疾患の回避などの理由から、自身の卵子での妊娠が難しい場合に選択されます。
提供された卵子は、パートナーまたは精子提供者の精子と受精させた後、培養された胚を子宮に戻すことで妊娠を目指します。妊娠・出産を担うのは卵子提供を受ける女性自身であるため、妊娠中の体調管理や出産経験は通常の妊娠と同様です。
卵子提供の大きな特徴は、妊娠率が「受ける側の年齢」よりも「提供される卵子の年齢」に左右されやすい点にあります。一般的に、20〜30代の若いドナーの卵子が用いられることが多く、高年齢であっても比較的高い成功率が期待できる治療法として注目されています。
一方で、卵子提供は医学的な側面だけでなく、倫理面や法律面、心理的な面でも疑問や不安を感じる方が多いです。
治療を検討する際は、信頼できるエージェントに相談することをおすすめします。
卵子提供の成功率は80〜90%

卵子提供による妊娠は、他の不妊治療と比べても成功率が高い点が大きな特徴です。
モンドメディカルの2024年の実績では、1回目の胚移植での着床率は約80%でした。
着床の可否には子宮内環境やホルモンバランス、体調などの個人差が影響するため、1回目で着床に至らなかった場合でも、2〜4回目の胚移植で着床し、妊娠が成立するケースは珍しくありません。
卵子提供では、20〜30代の若く健康なドナーの卵子が使用されるため、卵子の質に起因するリスクが比較的低く抑えられます。
そのため、卵子提供は年齢に不安を抱える方でも高い妊娠率が期待できる治療法として、選ばれることが多くなっています。
卵子提供による不妊治療の流れ

①カウンセリング(無料)
②申込み・契約手続き
③クリニックの初診日決定
④卵子ドナーの情報開示
⑤クリニックで検査・契約手続き
⑥卵子ドナーの決定・採卵
⑦クリニックで胚移植
⑧妊娠判定
⑨出産
卵子提供による不妊治療は、十分な説明と理解を重ねながら、段階的に進められるのが一般的です。
まずは無料カウンセリングで、治療内容や成功率、費用、スケジュールなどについて詳しい説明を受け、自身の状況に合った選択かを確認します。その後、正式な申込みと契約を行い、提携する海外クリニックの初診日を決定します。
ドナー選定では、年齢や健康状態、既往歴などの情報が開示され、希望条件をもとに慎重に検討します。
海外クリニックでは、受ける側の身体検査やホルモン調整が行われ、ドナーの採卵後に受精・培養された胚を子宮へ移植します。胚移植後は妊娠判定を経て、妊娠が確認されれば帰国後も国内医療機関で経過観察を行い、出産へと進みます。
治療全体は数ヶ月に及ぶことが多く、計画的な準備が重要です。
卵子提供の成功率を高めるには?

卵子提供はもともと妊娠率が高い治療法ですが、さらに成功率を高めるためには、受ける側の身体状態や治療環境を整えることが重要です。
卵子の質はドナーに依存する一方で、子宮環境や心身のコンディションは妊娠の成立に大きく関わります。ここでは、卵子提供の成功率を高めるために、意識したいポイントを解説します。
栄養バランスのよい食事
子宮内環境を整えるためには、日々の食事が重要な役割を果たします。
特に、血流改善やホルモンバランスの安定に関わる栄養素を意識的に摂取することが大切です。具体的には、たんぱく質、鉄分、葉酸、ビタミンD、亜鉛などは、妊娠を目指す身体づくりに欠かせない成分とされています。
一方で、過度な糖質制限や偏った食事、極端なダイエットはホルモン分泌に悪影響を及ぼす可能性があります。卵子提供では、一定の基準を満たしたドナーの卵子が用いられるため、受ける側は着床しやすい身体づくりを意識し、栄養バランスの取れた食生活を心がけましょう。
適度な運動
適度な運動は、血流を促進し、子宮内膜の状態を良好に保つ効果が期待できます。ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い運動を習慣化することで、冷えの改善や自律神経の安定にもつながるでしょう。
ただし、激しい運動や過度なトレーニングは、かえって身体に負担をかける恐れがあります。卵子提供の治療中はホルモン補充を行うケースも多いため、医師の指示を踏まえながら、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。
ストレス発散
精神的なストレスは、ホルモンバランスや免疫機能に影響を与え、着床の妨げになる可能性があります。
卵子提供は期待が大きい治療である分、結果への不安やプレッシャーを感じやすいのが特徴です。
できるだけストレスをためないように、意識的にリラックスする時間をつくり、趣味や軽い外出をしたり、十分な睡眠を確保することを心がけましょう。
また、カウンセリングを活用し、治療への不安や悩みを第三者に相談することも、精神的な負担軽減につながります。
着床前遺伝学的検査(PGT-A)
卵子提供の成功率をさらに高めたい場合、着床前遺伝学的検査も有効です。
着床前遺伝学的検査とは、胚移植前に受精卵の染色体数を調べ、染色体異常の少ない胚を選択して移植する検査です。正常な受精卵だけを移植することで、着床率の向上や流産リスクの低下が期待できます。
卵子提供についてよくある疑問

卵子提供は高い成功率が期待できる一方で、治療内容が一般的な不妊治療とは異なるため、事前に理解しておきたい疑問も多くあります。
続いては、卵子提供を検討する際によく寄せられる質問について、分かりやすく解説します。
卵子提供の費用は?
卵子提供の費用は、実施する国や医療機関、サポート内容によって大きく異なります。
一般的には、ドナーへの謝礼、医療費、検査費用、渡航費、通訳やコーディネート費用などが含まれ、総額で数百万円規模になるケースが多いです。
モンドメディカルが提供する「卵子提供プログラム」の費用は、260万円〜※です。
※エージェント費用(進行管理、通訳・翻訳作業、医療機関への送迎等)、卵子ドナー採卵準備及び採卵費、卵子ドナー渡航費一式(交通費、宿泊費、雑費等)、卵子ドナー謝礼金、精子調整費(受精・培養費含む)、顕微授精費等の費用を含む
一見高額に感じられますが、卵子提供は成功率が高く、複数回の体外受精を繰り返すよりも結果的に負担が抑えられる場合もあります。
卵子提供のドナーは日本人?
卵子提供のドナーは、日本人の場合もあれば、海外在住の外国人ドナーが選ばれるケースもあります。
海外で卵子提供を行う場合、健康状態や年齢、既往歴などの厳しい基準を満たしたドナーが登録されており、人種や外見的特徴を考慮して選択できることが一般的です。モンドメディカルには数多くの卵子ドナーが登録しており、9割以上が日本人女性で、その多くが20代の女性です。
ただし、ハーフの女性や外国人の女性も数名登録しています。
卵子提供のデメリットは?
卵子提供のデメリットとして挙げられるのは、費用負担の大きさや、遺伝的につながりがないことへの心理的な葛藤です。また、海外で治療を行う場合は、渡航や言語の壁に不安を感じる方もいます。
一方で、卵子の質に起因するリスクが大きく軽減されるため、高年齢であっても妊娠の可能性が高いという大きなメリットがあります。
メリットだけでなく、デメリットも理解したうえで、将来の家族像を含めて総合的に判断しましょう。
卵子提供から妊娠までの期間は?
卵子提供を決めてから妊娠判定までの期間は、一般的に数ヶ月〜半年程度が目安とされています。
カウンセリングや契約、ドナー選定、検査、ホルモン調整などの準備期間を経て、胚移植が行われます。
モンドメディカルの場合、治療を着手してから約3ヶ月後に採卵を行うこととなっています。ただし、ドナーの状況にもよるため、断言はできないことをご了承ください。
最短で3ヶ月後と考えておきましょう。
卵子提供で男女の産み分けはできる?
着床前スクリーニングにより、胚が正常な男性(46XY)か、正常な女性(46XX)か、正常ではない遺伝子構造なのかといった情報が分かります。
そのため、男女の産み分けについても99%の確率で診断できるとされていますが、医療ということもあり、100%ではないということを理解しておきましょう。
卵子提供はモンドメディカルにご相談ください
卵子提供は、80〜95%の高い成功率が期待できる一方で、治療内容や費用、海外医療機関とのやり取りなど、不安を感じやすい側面もあります。そのため、安心できるサポート体制があるかどうかを確認し、信頼できるエージェントを選ぶことが重要です。
モンドメディカルでは、無料カウンセリングから妊娠・出産に至るまで、一人ひとりの状況に寄り添ったサポートを行っています。海外クリニックとの連携実績も豊富です。
治療内容や成功率、費用など、疑問や不安を少しでも解消できるよう丁寧にご説明いたしますので、初めて卵子提供を検討する方もぜひお気軽にご相談ください。













