多胎妊娠と出生率について

40歳代の女性へ1〜3個の胚を移植した場合、多胎妊娠とその後の出生率について

アメリカ生殖医学会が発行する「生殖補助と遺伝学のジャーナル」の中に40歳代の女性へ1 – 3個の胚を移植した場合、多胎妊娠とその後の出生率について研究した記事がありましたのでご紹介させていただきます。

分析データは、20108月から20126月までの期間に40歳から46歳までの女性631人が対象に901周期の体外受精が行われたようです。

その結果、3個まで胚を移植した時の平均した妊娠率は次の通り。

40歳の女性:25%

41歳の女性:20%

42歳の女性:16%

43歳の女性:17%

44歳の女性:8%

45歳の女性:6%

46歳の女性:0%

治療を行なった44歳以上の女性は出産することありませんでした。

しかし、2つの胚を移植した42歳未満の女性だけは双子を授かり、出生率は40歳から42歳の女性に胚を移植するにつれて増加しました。

これらの結果から、40歳未満の女性に1つの胚を移植すると妊娠する可能性が低くなると結論づけられ、一方では女性の高齢出産は多胎妊娠のリスクを最小限に抑えることができます。

また40歳以上の女性は、単一胚移植を提供するべきとも述べられていました。

今後の研究によって、42歳以上の女性にいくつかの胚を移植した時に多胎妊娠するリスクを究明する必要があるとの考えが記されておりました。

結論として、移植する胚の数は患者とよく話し合い、状況に応じて数を決めて行うことが良いとまとめられていました。

出典:Journal of Assisted Reproduction and Genetics / The effect on pregnancy and multiples of transferring 1–3 embryos in women at least 40 years old

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