【文献】PGSの費用対効果
体外受精を受けている37歳以上の女性のPGSの費用対効果
前回に引き続き、着床前遺伝子診断に関係するASRM(アメリカ生殖医学会)の記事をご紹介させて頂きます。
体外受精を受けている37歳上の女性のPGSの費用対効果
この研究は、2017年サンディエゴで開催された「American College of Obstetrics and Gynecology Annual Clinical and Scientific Meeting」にて発表されたものです。
この研究の目的は、体外受精(以下、IVF)にPGSを加えることは、37歳以上の女性の出産率が増加することを示していますが、PGSは高額な治療です。PGSの費用対効果に関する情報は、冷静な決断を下す助けとなります。
私たちは、卵胞細胞の採取を成功させ、少なくとも一つの胚盤胞を作ることができた37歳以上の女性が、仮説に基づいたフレッシュIVFサイクル(PGSなし)での自己移植する分析モデルを構築している。そのモデルは、既刊文献データに基づき、関連する臨床的事象の概算費用および確率を組み込んだものです。
その結果、分析した基本ケースは、IVF-PGSは、$4,509の追加費用をかけることで出産率が、4.2%増加し、さらに出産につき、増加費用対効果費は$105,489増加した。
増加費用対効果費は、IVFでひとり出産を成し遂げるための期待原価を$145,063下回りました。
感度分析では、PGS費用は減少し、有効性は増加したと共に増加費用対効果費は大幅に改良されたことを示唆しました。
モンテカルロシミュレーションでは、受容可能な控除は145,063ドル、93%コスト効率の高いことが示されました。
IVFおよびPGDでひとり出産する概算コストを考えると、IVFを続けている37歳以上の女性はコスト効率が高い手法ということが言えます。
前回に記事でも触れましたが、弊社には着床前遺伝子診断のみ行いたい患者様や海外での卵子提供などを実施される患者様から、費用対効果に関する質問もございましたので、本研究記事を掲載せて頂きました。
私たちMONDO MEDICALでは、アメリカ、東南アジア、ロシアでの着床前遺伝子診断プログラムもご案内しておりますので、ご関心がある患者様はお気軽に弊社までご連絡下さいませ。